ホームステージングを自社で施工したら、費用はいくらぐらい掛かるのでしょうか?
また、費用対効果は十分に得られるのでしょうか?
ホームステージングは物件に対する投資であり、投入したコストとリターンが見合わなければ意味がありません。
適切なホームステージングは物件の長所を最大化し、物件を見てくださるお客様のファーストインプレッションを高め、販売期間の短縮や、販売価格の向上を期待出来ますが、投資効果を費用が上回ってしまっては意味がありません。
投資効率を考える為に、まずは効果についての数値を見てみましょう。
ホームステージングの費用対効果
ホームステージング白書2017によると、ホームステージングを行っている物件はそうではない物件に比較して販売までの期間が平均で1/3に短縮され、平均販売価格は0.5%アップしたと報告されています。
参考: ホームステージング白書2017|一般社団法人日本ホームステージング協会 https://www.homestaging.or.jp/file/wp2017.pdf
またアメリカでは50%以上の物件でホームステージングが実施されており、日本よりもホームステージングの歴史は古いのですが、アメリカ国内の調査結果では販売期間が1/2~1/3になり、半谷価格が6~20%高くなるという報告もあります。
参考:wikipedia https://en.wikipedia.org/wiki/Home_staging#cite_note-7
実際には国内ではホームステージング自体がまだまだ黎明期であり、しっかりとした統計情報はまだ少ないと感じております。しかしながら日々業務を行っている中では、私たちがお手伝いさせていただいた物件がすぐに売れる事例や、当初想定価格よりも高く売れたという事例もよくあるため、体感的にはやはり効果は高いのではと考えております。
仮にホームステージングを行うことで1%物件が高く売れ、販売期間が半分になったとすると、3000万円の物件の場合、1%は30万なので、当社の通常のプランである15万円プランで計算すると、手元に残るキャッシュが15万円増え、早く売れるので投資効果としては十分であると思います。
ホームステージングの費用
次にホームステージングに掛かる費用を考えてみます。
他の様々な業務同様にホームステージングもまた、物件を保有または仲介している事業者さまご自身で実施することは可能です。
一方で、私たちのようにホームステージング専業の会社があるということは、そこには任せられるだけの理由があります。
その理由の一つが、自社で実施する場合のコストと、専業会社に発注した時のコストの差です。
既に自社でホームステージングをされている会社様も散見されます。
家具やインテリアをそろえて物件の飾り付けを行うことは楽しいものですし、出来上がった物件を見ると満足感があります。
しかし事業として考えた場合の費用対効果に着目すると、自社で行うことが必ずしもコストダウンにはなりません。
例えば下記のように計算してみます。
①設置時間:
・小物や家具の購入、搬入・組立・設置:2人で1日。
・搬出:2人で半日
合計:3人工
かなり慣れた方が行った場合でも家具や小物の選定から設置までで1日はかかります。
不動産会社の営業の方が行う場合、その方が月に200万円利益をあげるとすると20日稼働、1日8時間労働で時間単価が12,500円になります。本業をやっていれば、これくらい稼げるものを、別の業務に当たらせるため、それは見えないコストになります。
12,500円x3日分(24時間分)=30万円くらいの間接コストです。
②家具や小物の購入と在庫費用
当社で設置している家具をそろえる場合、案外家具の値段はかかりますので、30万程度になるかと思われます。それを在庫して使う場合でも倉庫代等がかかってきます。これは置いておく場所にもよるかと思いますが、家一軒分の家具を補完するスペースは月1万程度の間接コストになる可能性があります。(自社の余ったスペースと言えども、単位床面積あたりの賃料が見えないコストとしてかかりますので。これは所有物件だったとしてもです)
間接的なコストまで勘案すると、一回のホームステージングは家具を使いまわしたとしても30~40万円はかかってきてしまいます。実際には社内のまだ営業ができない若手やアルバイト社員が担うなどコストを下げて取り組まれている会社様も多いとは思いますが、それでも1回あたりのコストはかなりのものになっている可能性があります。
外注のススメ
ホームステージングは、他にも多くある業務と同じく、外注することに非常に大きなメリットのある業務です。
そして不動産の専門家や建築の専門家がいるように、インテリアにも専門家が存在していますので、費用だけでなく、成果物についても外注に優位性があります。
一見すると「もっと安く自社でできる」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際には外注をした方が費用・成果の両面からメリットを得られやすい専門的な分野です。
ホームステージングに投資としての費用対効果を重視する方は、是非一度外注も検討してみてはいかがでしょうか。